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大拳銃
大拳銃
2008年 16mm作品 31分
『A BIG GUN』
2008 DV 31min

大拳銃 予告編

あらすじ

 縣郁夫(小野孝弘)が弟の聡(岡部尚)とともに経営する鉄工所は倒産寸前に追い込まれてしまった。

  八方手塞がりな郁夫に霜島弘毅(三宅和樹)が依頼した仕事は、拳銃の密造。背に腹は代えられず、話を請け負ってしまったものの、拳銃の製造は困難なものだった。霜島に圧力をかけられつつ、暴発などの失敗を繰り返しながらも密造に勤しむ郁夫たち。

  そんな中、郁夫は、いつしか拳銃を造ること自体にのめり込んでいってしまう……。

 A manager of a steel mil, Ikuo Agata, is ordered by the mafia to produce guns illegally.
 As he has no choice but making plans to make guns along with his younger brother , Ikuo himself gets crazy about making guns itself...

キャスト
縣郁夫………小野孝弘
縣聡…………岡部尚
縣君枝………宮川ひろみ
霜島弘毅……三宅和樹
橋詰史郎……杉江義浩
小田…………小田篤

スタッフ
監督・脚本…大畑創
撮影…………梶田豊土・朴潤・岡安
照明…………竹内郁・吉川慎太郎・玉川直人
美術…………伊藤淳・間野ハヤト・比木暁・秋山直人
録音…………成清翔太・小畑康介・春日和歌子
製作…………名倉愛・三島裕二・瀬川浩志
助監督………井野大地・浅野陽士・石毛麻梨子

キャスト・スタッフもっと詳しく


『大拳銃』プロダクションノート 制作部 名倉愛


『大拳銃』は製作過程でなにかと問題の多かった作品だ。

【工場探しと銃撃戦ロケ地】
操業中の工場、旋盤があり、それで実際に鉄を削りたい。主要ロケ地の条件はハードルが高く、工場探しは難航した。工場地帯を歩き回り、つてを頼る。しかしどこも難色を示し、時間だけが過ぎる。
状況が好転したのは埼玉県飯能市のロケーションサービスに支援を依頼してから。ここだ!紹介を受け訪れた工場は、イメージにぴったりの場所だった。お世話になった会社の社長には、撮影中だけでなく、劇中使用する部品製作や仕上げの音録りでも協力いただいた。警官突入シーンの怒号には社長の声も混じっている。社長には感謝の言葉が尽きない。
もう一つの難関は、銃撃戦ロケ地探しだった。一晩中撃ち合い出来る場所を希望する監督に皆唖然とした。真冬に外で徹夜は無理、皆が思っていた。が、撮影直前、妥協案で決まりかけた時、条件の揃った場所が見つかる。ぎりぎりまで粘って交渉。使用許可が下りた時、撮影はすでに始まっていた。

【クライマックス…】
メインロケ最終日、銃撃戦撮影は、寒さとの戦いだった。1月末、秩父、夜。夜が深まるほど骨にしみる寒さの中、死闘は繰り広げられた。発砲、弾着のメインとなるこの日、プロのいない現場で夜通し駆け回っていた美術部。撮影終了後誰もいなくなった現場はひどく静かだった。終わった…安堵も束の間、ここからが長かった。

【特撮と追撮】
火災の危険もある車爆発炎上の特撮を、監督の住むアパートの一室で堂々と行う。おもちゃの車が何度も宙に飛びばらばらに。
5回、6回と度重なる追撮に、気付いたらスタッフもごっそりいなくなっていた。

【編集、仕上げ、そして】
編集期限も延ばしたため、仕上げの音作りの頃には蝉が鳴き始めていた。拳銃試射の現場に音録りに行った際、風景は一変。撮影時の枯れ木には青々と葉が茂り、鳥の声が絶えず飛び交う。大自然の生命力に圧倒され、監督と二人呆然とその場に立ち尽くす。環境激変のため音が録れない。足音を録っている時に鳥が歌いだす…。
音作りで一番こだわり、試行錯誤したのは銃の音だ。至るところに金属同士をこすりつけ、ぶつけあった音を入れている。注意して聞いてほしい。

 『大拳銃』は問題の多かった作品だ。だが、それだけに多くの困難を経、粘り通して出来上がったこの作品はとても面白い映画になった。